コーティングの種類「ディッピング」とは?ゴムライニングとの違いも解説

金属製品の耐久性を高めたいと考えている製造業の担当者のみなさま、こんにちは。

金属製品の表面処理方法として、ディッピングという方法があることはご存知でしょうか。

ディッピングは、金属製品を薬液に浸してコーティングする方法です。

スプレー処理よりも均一なコーティングを実現できるため、複雑な形状の製品にも対応できます。

しかし、ディッピングには、エアポケットが発生したり、大量の薬液が必要になったりするといったデメリットも存在します。

この記事では、ディッピングのメリット・デメリットやゴムライニングとの違いについて解説します。

コーティングの種類とディッピングとは?

ディッピングとは、金属製品を薬液に浸してコーティングする方法です。

1:スプレー処理よりも均一なコーティングを実現できる

ディッピングは、スプレー処理と比べて、薬液が製品全体に均一にいきわたるため、より均一なコーティングを実現できます。

スプレー処理では、吹き付ける角度や距離によってコーティングの厚みが変わってしまう可能性がありますが、ディッピングでは、そのような心配はありません。

2:複雑な形状の製品にも対応できる

ディッピングは、スプレー処理と比べて、複雑な形状の製品にも対応できます。

スプレー処理では、細かい部分に薬液が届きにくい場合がありますが、ディッピングでは、薬液が製品全体に浸透するため、そのような心配はありません。

3:処理時間が短い

ディッピングは、スプレー処理と比べて、処理時間が短く済みます。

スプレー処理では、製品全体に均一に薬液を吹き付けるために、時間がかかってしまいますが、ディッピングでは、薬液に浸すだけで処理が完了するため、短時間で処理が可能です。

4:エアポケットが発生しやすい

ディッピングでは、製品の形状によっては、薬液が浸透しにくい部分にエアポケットが発生することがあります。

エアポケットが発生すると、その部分はコーティングされず、製品の耐久性が低下する可能性があります。

5:多量の薬液が必要になる

ディッピングでは、製品全体を薬液に浸す必要があるため、スプレー処理と比べて、多量の薬液が必要になります。

薬液は、処理後、適切に処理する必要があるため、環境負荷が大きくなってしまう可能性もあります。

ディッピングとゴムライニングの違い

ディッピングと似た処理方法として、ゴムライニングが挙げられます。

1:ゴムライニングとは

ゴムライニングとは、金属製品の表面にゴムシートを貼り付けることで、耐食性や耐摩耗性を向上させる処理方法です。

ゴムシートを金属製品に貼り付けることで、金属製品を傷や腐食から保護することができます。

2:ディッピングとの違い

ディッピングとゴムライニングは、どちらも金属製品の保護に役立つ処理方法ですが、処理方法や用途が異なります。

  • ディッピングは、金属製品を薬液に浸すことで、表面にコーティングを形成します。
  • ゴムライニングは、ゴムシートを金属製品に貼り付けることで、表面を保護します。

3:それぞれの特徴

ディッピングは、均一なコーティングを実現できるため、複雑な形状の製品にも対応できます。

また、処理時間が短いというメリットもあります。

しかし、エアポケットが発生したり、多量の薬液が必要になったりするデメリットもあります。

ゴムライニングは、耐食性や耐摩耗性に優れているため、腐食や摩耗が発生しやすい製品に適しています。

しかし、ディッピングと比べて、処理時間が長く、コストがかかるというデメリットもあります。

4:適切な処理方法の選択

ディッピングとゴムライニングは、それぞれメリットとデメリットがあります。

製品の特性や用途に合わせて、適切な処理方法を選択することが重要です。

まとめ

ディッピングは、スプレー処理よりも均一なコーティングを実現できるため、複雑な形状の製品にも対応できます。

しかし、エアポケットが発生したり、多量の薬液が必要になったりするデメリットもあります。

ゴムライニングは、耐食性や耐摩耗性に優れているため、腐食や摩耗が発生しやすい製品に適していますが、処理時間が長く、コストがかかるというデメリットもあります。

製品の特性や用途に合わせて、適切な処理方法を選択することで、金属製品の耐久性向上を実現できます。

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