表面処理方法として、ディッピング処理を検討されている方は多いのではないでしょうか。
ディッピング処理は、塗布対象物を塗布液に浸けることで表面にコーティングを施す処理方法です。
スプレー処理と比べて、複雑な形状や大きな製品にも対応できる点が大きなメリットです。しかし、一方でエアポケットが発生したり、多量の塗布液が必要になるといったデメリットもあります。
この記事では、ディッピング処理の概要、メリット・デメリット、用途、材質、スプレー処理との違いについて解説していきます。
ディッピングとは?
ディッピング処理とは、塗布対象物を塗布液に浸けることで表面にコーティングを施す処理方法です。
1:ディッピング処理の特徴
ディッピング処理の特徴は、以下の通りです。
- 複雑な形状の製品にも対応できる
- 塗布液が均一に塗布される
- スプレー処理に比べて、処理時間が短い
2:メリット
ディッピング処理には、以下のようなメリットがあります。
- 均一なコーティングを実現できる
スプレー処理と比べて、塗布液が均一に塗布されるため、より均一なコーティングを実現できます。 - 複雑な形状の製品にも対応できる
スプレー処理では、複雑な形状の製品に塗布液を均一に塗布することが難しい場合があります。
しかし、ディッピング処理では、製品全体を塗布液に浸けるため、複雑な形状の製品にも対応できます。 - 処理時間が短い
スプレー処理では、製品全体に塗布液を吹き付ける必要があるため、処理時間が長くなってしまいます。
しかし、ディッピング処理では、製品を塗布液に浸けるだけなので、処理時間を短縮できます。 - 塗布液に無駄が無い
スプレー処理では、製品全体に塗布液を吹き付ける必要があるため、塗着率が非常に悪い。
しかし、ディッピング処理では、製品を塗布液に浸けるだけなので、塗着率は100%である。
3:デメリット
ディッピング処理には、以下のようなデメリットがあります。
- エアポケットが発生しやすい
ディッピング処理では、製品を塗布液に浸けるため、エアポケットが発生しやすいという問題があります。
エアポケットが発生すると、その部分はコーティングされません。 - 多量の塗布液が必要になる
ディッピング処理では、製品全体を塗布液に浸けるため、スプレー処理に比べて多量の塗布液が必要になります。
ディッピングの用途と材質
ディッピング処理は、さまざまな用途で使用されています。
1:用途
ディッピング処理は、以下のような用途で使用されています。
- OA機器
- 自動車部品
- 電子部品
- 医療機器
- 建築材料
2:材質
ディッピング処理は、以下のような材質の製品に使用されています。
- 金属
- プラスチック
- セラミック
- ガラス
- ポリカーボネート
3:スプレー処理との違い
ディッピング処理とスプレー処理は、どちらも製品の表面処理方法ですが、いくつかの違いがあります。
- 塗布液の塗布方法
ディッピング処理は、製品を塗布液に浸けることで塗布液を塗布します。
一方、スプレー処理は、塗布液を吹き付けることで塗布液を塗布します。 - 処理時間
ディッピング処理は、スプレー処理に比べて、処理時間が短いです。 - コスト
ディッピング処理は、スプレー処理に比べて、コストが安くなります。
4:選定基準
ディッピング処理とスプレー処理のどちらを選ぶかは、製品の形状、材質、コスト、処理時間などを考慮して判断する必要があります。
まとめ
ディッピング処理は、複雑な形状の製品にも対応できる、均一なコーティングを実現できる、処理時間が短い、といったメリットがあります。
しかし、エアポケットが発生しやすい、多量の塗布液が必要になる、といったデメリットもあります。
ディッピング処理を検討する際は、これらのメリットとデメリットを考慮し、製品の形状、材質、コスト、処理時間などを総合的に判断することが重要です。
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